地場産調味料でおいしく地産地消

 8月28日、改正農協法が参議院本会議で可決、成立しました。改正法ではJAの非営利規定を廃止し「農業所得の増大に最大限の配慮をしなければならい」、「JA全中は一般社団法人に移行する」などが明記されました。同改正法は来年4月1日に施行されます。
 ただ同法には与野党から多くの懸念が上がり、衆参両院で行われた農林水産委員会では衆議院で15、参議院で16もの附帯決議が採択されました。今後はこの附帯決議を踏まえて政省令が策定されていくこととなり、さらに動向を注視していくとともに、JAは自己改革に全力を尽くしていく必要があります。

改正農協法のポイント

農業所得の増大に向けて

JAの事業運営原則

 改正法では、この原則からJAの非営利規定を削除して新たに「農業所得の増大に最大限の配慮をしなければならない」と規定されました。JAは農畜産物の販売などの事業を的確に遂行して、より高い収益性を確保することが求められます。
附帯決議ではこの取組について「農協が自主的な改革に全力で取り組むことを基本とすること」とされています。

積極的な事業展開

JAの理事構成

 JA理事の過半数は、原則として「その地区内の認定農業者または農畜産物の販売その他の当該農業協同組合が行う事業又は法人の経営に関し実践的な能力を有する者(販売・経営のプロ)でなければならない」と規定されました。JAには担い手や専門的な学識経験者などの意思を取り込み、積極的な事業を行うことが求められます。附帯決議では「省令の制定に当たっては、組織・運営の自主性・自律性を最大限尊重し、関係者の意向や地域の実態を踏まえた適切なものとなるようにすること」とされています。

准組合員利用規制の結論は5年後

准組合員の利用規制

 施行から5年間実態調査を行い、結論を出すことになりました。組合員の組合事業の利用状況、JAグループの改革実施状況を調査・検討し結論が出されます。附帯決議では「地域インフラとしてJAが果たしている役割や関係者の意向を十分に踏まえること」「「農業所得の増大に最大限の配慮」などが明記された第7条は准組合員の事業利用を規制するものでないこと」など利用者や関係者の懸念に配慮しています。

中央会はサポート役に 監査は公認会計士監査に

JA中央会

 全中は一般社団法人に、都道府県中央会は連合会に移行します。全中はJAグループから外れ、JA全国監査機構も一般監査法人として独立します。都道府県中央会は指導的立場から支援の立場に変わり、JAの監査は貯金高200億円以上のJAには公認会計士監査が義務付けられます。
附帯決議では「農協の監査費用の実質的な負担を増加させない等の配慮事項が確実に実施されるよう、関係者の協議を踏まえ、試験的な実証を行うなど万全の措置を講ずるとともに、農協監査士の専門性が生かされるよう配慮すること」とされており、業務と会計を一体に監査する農協監査の特殊性に配慮したものになっています。

株式会社化 必要?

JA・連合会の組織変更

 各JA、全農などが株式会社、一般社団法人、生協などに転換することが可能になります。株式会社化した場合、員外利用や事業範囲の拡大などに利点があると説明されています。しかし協同組合としての独占禁止法適用除外の対象外となることや税制上の優遇措置が受けられなくなるなどのデメリットが目立ちます。
附帯決議では「組織変更はあくまで選択であり、決して強制的なものではないことを周知徹底するとともに、株式会社への組織変更については、省令において定款に株式譲渡制限ルールを明記するよう措置すること」となっています。

JAは自己改革に全力

 JAの事業運営原則に「農業所得の増大」と掲げながら、その方策については議論が深まっていません。農協監査の廃止も農家の所得増にどうつながるのかも説明がなされないままです。
JAグループは今後、自己改革で「農業所得の増大」を進めて行くことになります。また地域活動を活発に行い准組合員など地域住民との連携を深めて農業の理解者・農協のファンづくりに力を入れ、ともにJA・地域を盛り上げていく体制を作っていくことも重要な課題のひとつです。

 

JAみな穂の自己改革に向けた取り組み

 改正農協法が成立し、JAグループの自己改革が本格的なスタートを切ることとなりました。JAみな穂としてはどのような取り組みを考えているのか、細田勝二代表理事組合長に聞きました。


取り組みの基本は「組合員の満足度向上」と
「管内農業の振興」と話す細田組合長

JAみな穂
代表理事組合長 細田 勝二

 JAみな穂は平成19年度から「米プラスワン大作戦」に取りかかり、農家の所得増加と安定に力を入れ始めました。
その後、平成22年には旧上原支店に農産物処理加工施設「味工房みな穂」、平成25年、JA本店横に農産物販売加工施設「みな穂 あいさい広場」を建設し、農産物加工の支援、農産物の販売環境の整備を行いました。また「黒豆茶」をはじめ「みな穂の雫」ウコン関連商品など加工品開発を行い、農産物に付加価値を付けて販売、農家所得の向上を目指しています。
地域とはJA青壮年部の学童農園やJA女性部の「朝ごはん食べよう運動」、ふれあい雑煮まつり、入善ジャンボ西瓜プロジェクト「大きくなれ」などを通して、交流を深めています。高齢者支援事業として「あいさい便」により食料品など日用品の配達も行い、地域住民の生活支援も手掛けています。
今後は、本年開催されますJA全国大会ならびに県JA大会で示される方向・基本方針やこれから徐々に公布されていく政省令の内容を視野に入れながら自己改革に取り組んでいきたいと考えています。
取り組みの基本は「組合員の満足度向上」と「管内農業の振興」を柱に進めて行きたいと考えていますので、組合員皆様には今後ともJAに対するご理解とご協力を賜りたくお願い申し上げます。

 

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