減り続ける国内の米需要

 昨年11月、平成29年度産米の都道府県別生産数量目標が発表されました。数量決定には米の国内需要が毎年おおむね8万t減少していることなどを勘案し、今年の目標値は昨年の743万tより8万t少ない735万tに設定されました。
県別に見ますと、富山県の生産数量目標は約18万1695tで昨年より2千t近く減少しました。みな穂管内では約193t、面積換算で約40haの作付面積を減らす必要があります。
政府備蓄米の県別優先枠も軒並み縮小され、全国で23.8%の減少、富山県は19.1%の減少となりました。
これまでは政府備蓄米を中心に水田フル活用を維持してきましたが、今後は新規需要米を幅広く活用していく必要があります。

輸出用米が今後のカギとなる?

 JAみな穂は輸出用米、米粉用米、飼料用米といった新規需要米と備蓄米を活用して生産数量目標による水稲作付面積の減少分をカバーしてきました。
競争入札による備蓄米一般枠の確保も積極的に行ってきましたが、加工用米の需要減少や備蓄米優先枠が減少するなど作付面積の確保には幅広い新規需要米の活用が必要になってきています。
これらの中で近年の日本食ブームにより伸びを見せているのが輸出用米です。JAみな穂が米穀卸最大手の(株)神明と提携して平成21年から始めたコメの輸出は同年約21tだったものが今年度には400t近くまで増加しました。

 

海外で人気の「富山県産コシヒカリ」


ドイツで販売されている入善産米コシヒカリ

 輸出初年度の平成21年は作付面積4.01ha、出荷量21.36tで出荷先はアメリカ、フランス、台湾の2ヶ国・1地域でした。
今年度は作付面積71.16ha、出荷量396.78tに増加、出荷先も香港、オーストラリア、ヨーロッパ各国の20数ヶ国に拡大しました。
富山産米(実質、みな穂産コシヒカリ)は海外で新潟、秋田産に比べて知名度は低いものの高品質・良食味で非常に高い評価を得ています。特にオーストラリアの販売店では数ある商品の中で突出した人気を集めています。

輸出用米拡大への課題

価格が高い

 日本産米の価格は現地でアメリカ産、ベトナム産、中国産などに比べて2~3倍高い価格となっています。

安定供給が困難

 新規需要米の中で加工用米や飼料用米などが補助金の対象になっているのに対して輸出用米はWTOの取り決めにより補助金の対象外となっています。また、国内販売の許可も下りていないため生産者が作付に踏み切りづらく、規模拡大の障害となっています。JAみな穂では米粉用米、備蓄米などとプール計算して再配分を行い、他の新規需要米との価格差に対策を講じています。

これからの取り組み

潜在的巨大マーケット中国へ

 コメの国内消費量増加が見込めない今、水稲作付面積を確保するには輸出用米の栽培は有効な手段です。
JAみな穂と(株)神明は安定的な国外販売先の確保を目指し、今年から「中国」に向けて輸出を開始します。中国は世界一の米消費国であるとともに近年、経済発展を遂げて高価でも安心・安全でおいしい日本産米を求める富裕層が増加しています。しかし中国への米の輸出基準は厳しく現在、認可が下りている精米所は日本で一か所しかなく潜在的な巨大マーケットとなっています。
輸出する商品の名称は「富山県産こしひかり」として出荷しますが実質はみな穂産「コシヒカリ」で県内初の試みとなります。今月早々に輸出を開始する計画で動いており、中国の春節まで(今年は1月28日)には同国の店頭に商品が並びます。みな穂の輸出用米拡大に向けて期待が膨らみます。


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