5月に入ると夏野菜の植え付けが本格化します。おいしい野菜を育てるために、まずはその土台となる土づくりから始めましょう。
 土づくりは野菜の病気を防ぐためにも重要な要素のひとつです。良い土の条件として、次のような条件が挙げられます。

①保水性、保肥性にすぐれている
②通気性と排水性が良い
③適正な酸度である

 この条件を揃えた土壌に仕上げるため、有機質資材と石灰資材を施肥しましょう。堆肥は作付けの2、3週間前に散布・混和しておくのがおすすめです。
ただし、石灰などのアルカリ性資材と堆肥を一緒に施用すると、堆肥の窒素成分がガスになって抜けてしまいます。石灰と堆肥などを施用するときは、1週間以上間隔を空けましょう。

有機質資材の施用

有機質資材を施用することで次の効果が期待されます。

①有機微生物の活動が活発になるので土の団粒化が進み、土の保水性・排水性が向上する。
②土壌中の腐植含量が増加するので保肥力が高まり、養分の流出を抑制できる。
③土壌中の微生物や小動物などの生息数が増え、地力が向上する。

堆肥の種類

堆肥には「植物質堆肥」と「動物質堆肥」があります。「植物質堆肥」は土壌中の微生物が好むので土づくり効果が高く、肥料成分をあまり多く含んでいないのが特徴です。一方で「動物質堆肥」は肥料成分を多く含んでいるので、土壌改良よりも肥料としての効果が高い堆肥となっています。

堆肥の種類 名称 効果
植物質堆肥 腐葉土 繊維成分が多く保水性・排水性に優れており、保肥力も高い。肥料成分は少ない。
動物質堆肥 牛フン堆肥 適度な肥料成分と豊富な繊維成分を含んでいるので、土壌の保水性・排水性が高くなる。
発酵ケイフン 繊維成分は少ないが、窒素、リン酸、カリの三要素を多く含んでいる。
豚プン堆肥 肥料成分が多く、繊維成分はやや少ない。
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