
令和元年の富山県産米の作柄は、作況指数102で反収は540kgの「やや良」となり、1等米比率は82.6%(10月末時点)となりました。玄米の品質に大きな影響を及ぼす出穂後20日間の平均気温が過去20年間で最も高くなったことから玄米の充実が不十分となり、玄米が白く濁ってしまう「白未熟粒」が多く発生したことが要因としてあげられます。
みな穂管内のコシヒカリの1等米比率は89.6%(10月末時点)となり、目標としていた95%以上は達成できませんでした。
次年度に向けて今年の稲作を振り返り、コシヒカリ1等米比率95%以上を目指しましょう。
県別10a当たり予想収量及び作況指数(10月15日現在)

北陸
526kg
況指数101)
1.85mmベース
①育苗期

今年は寒暖差が激しく、育苗管理が難しい年でした。搬出直後に低温に遭った苗の一部ではムレ苗やカビの発生が見られ、徒長気味で硬さの不十分な苗が多くなりました。
②田植期

田植えは始期が4月27日頃、盛期は5月11日頃、終期が5月23日頃でした。5月10日以降の田植えの実施率は73%となり、5月15日を中心としたコシヒカリの田植えが徹底されていました。
③分げつ期

5月中旬以降は好天に恵まれ、高温多照となりました。活着や初期生育は良好で、平年より数日早い生育となりました。
梅雨入りは6月7日と平年より5日早く、田の干し具合が例年よりも不十分な圃場もありましたが、中干しはおおむね適正に実施されていました。
④幼穂形成期から出穂期

梅雨明けが7月24日と平年より5日遅く、日照時間が少なかったこともあり、生育は鈍化しました。そのため、幼穂形成期が7月11日頃、出穂期が8月3日頃となりました。
葉色が淡い圃場では追加穂肥の施用を呼びかけ、穂揃期の葉色は適正値に誘導されました。また、地域ぐるみでの草刈り運動や一斉防除などカメムシ発生の抑制に努めました。
⑤登熟期

出穂期から好天が続き、高温多照となったことで登熟の進行が平年より5日早くなりました。そのため、産米改良座談会で早期の刈取り準備を呼びかけたり、籾の黄化率・枯れあがりを確認してから刈取適期札を設置したりするなど、胴割れ米の発生防止に努めました。
⑥品質

関係機関や報道による早期刈取りの呼びかけなどにより、懸念されていた胴割れ米の発生はほとんどありませんでした。ただし、登熟期以降の高温や降雨不足などの影響により籾に栄養が十分行き渡らなかっため、心白粒や除青未熟粒が多く発生しました。
コシヒカリ1等米比率 | 格落ちの主な要因と割合 | |||
---|---|---|---|---|
JAみな穂 | 89.6% | 心白粒5.5% | 除青未熟粒4.5% | 部分カメ0.4% |
入善町 | 91.9% | 心白粒4.8% | 除青未熟粒2.8% | 部分カメ0.3% |
朝日町 | 82.0% | 除青未熟粒9.7% | 心白粒7.6% | 部分カメ0.6% |
1等米比率95%以上達成へ次年度の取組みポイント
①田植え計画に合せた播種作業とハウス管理による健苗づくり
②5月15日を中心とした田植えによる高温登熟の回避
③田植後1ヵ月を目安とした溝切りと中干しの徹底
④幼穂形成期以降の飽水管理による適正な葉色誘導
⑤穂肥の適確な施用
⑥生育状況と気象条件に応じた計画的な適期の刈取り作業
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